読んだ本の冊数とジャンル
仕事関連×1 犬関連×2 小説×1
合計4冊
長尾 清一『先制型プロジェクト・マネジメント』ダイヤモンド社 2003
プロジェクトマネジメントの具体的な手法や考え方について、企画~プランニング~実施~終わりまでトータルで紹介した本。
自分の業務で馴染みのある、契約やスケジューリング、見積のところは自分ごとに感じながら読めたが、この本に書いてあるような事細かな分析を今までしてこなかったので、ちゃんとやろうとすると大変そう…!と思った。それ以外の部分はあまり実感が湧かず、ふーんという感じで読んだので実はあまり頭に入っていない。大事なことが書いてあったと思うので、業務を進める中でまた壁にぶつかることがあったら読み返したいと思った。
チームビルディング(人を動かすための動機づけや、コミュニケーション手法の確立)の章に特に心惹かれた。自分の職場環境を見た時に、改善点は色々あれど、まず自分で取り組めるところはここかなとも思う。あとはWBSとは何ぞや、からもう一度読み直さなければ…。
仁科邦男『犬の伊勢参り』2013 平凡社
伊勢神宮へのお参りがブームになっていた江戸時代、人だけではなく犬も伊勢参りをしていたらしい!?という話を、文献資料を紐解きながら紹介する本。面白く読めた。
首から札を下げて、旅に必要なお金を括りつけて出発し、道中の関所や宿場で役人さんに引き渡されながら旅をしたみたい。皆が施しをするのでお金で重くなった荷物を誰かが代わりに持ってあげて一緒に歩いたり、役人さんからの申し送り状で、宿では布団を用意してあげてと書いてあったり、みんなで犬を応援しながら温かく見守っている感じにすごくほっこりした。
現代でいうところの地域猫のように、村や里のみんなと共生しているものが多かったので、誰かに気軽についていく→遠くまで来てしまう→伊勢参りをする犬と思われ、いつの間にか伊勢参りをしてきてしまうこともあったらしい。
富田園子『教養としての犬 思わず人に話したくなる犬知識130』2024 西東社
犬に関する雑学がのっている本。複数のイラストレーターさんが挿絵を担当されているようで、ふんだんなかわいい挿絵も込みで楽しく読めた。↑で書いた犬の伊勢参りのことも書いてあった。
嬉ションは服従の証なので、怒るととますます嬉ションするようになるらしい。
個人的に好きなのは、排泄をするときに南北を向くという話。ほんとかな…笑
犬は人と寄り添って生きる道を選び進化してきた生き物であり、ホモ・サピエンスの今があるのは犬のおかげだし、犬の今があるのも人のおかげで、互いによきパートナーとなってきたということが分かった。
ゴーゴリ『外套・鼻』訳:平井肇 岩波文庫 1938
外套:うだつの上がらない貧しい下級官吏が、外套を新調しようとした結果起きた悲劇を物悲しく描いた作品。
外套のために節約を始めたり、買った外套に誇らしげに袖を通したりしていた時点で嫌な予感はしていたけど、不運が重なりすぎて、この上ない悲劇的な終わり方で悲しかった。真面目に働いてきただけなのに、彼が何をしたと言うんだ…。
解題を読んだところ、
ロシア文学のもっとも顕著なる特性は、運命と人とに辱められた不幸な零落者に対する憐憫の吐露であるといわれている
ということだったので、まさにその通りだなと思った。
以下の文章が好きだった。
ただ余り悪戯が過ぎたり、仕事をさせまいとして肘を突っついたりされる時にだけ、彼は初めて口を開くのである。『構わないで下さい!何だってそんなに人を馬鹿にするんです?』それにしても、彼の言葉とその音声とには、一種異様な響きがあった。それには、何かしら人の心に訴えるものがこもっていたので、つい近ごろ任命されたばかりの一人の若い男などは、見様見真似で、ふと彼を揶揄おうとしたけれど、と胸を突かれたように、急にそれを中止したほどで、それ以来この若者の眼には、あだかも凡てが一変して、前とは全然別なものに見えるようになったくらいである。
職場で揶揄われるような、多分周りからはダサいと思われるような人ではあるが、職務には真面目で真摯な姿勢があって、それが時々周囲の人の心を打つ、みたいな主人公の人柄が見える気がした。
鼻:鼻が独りでに動き始め、何とかして捕まえようとする話。
鼻が良い服を着て歩いていたりして混乱する。鼻とは…?